医薬品特許とジェネリック医薬品の仕組み

特許の基礎知識

薬局で「後発医薬品(ジェネリック)」を勧められた経験がある方は多いと思います。新薬と同じ有効成分で、なぜ価格が大幅に安くなるのでしょうか。医薬品特許の仕組みを解説します。

医薬品特許の基本

製薬会社が新薬を開発すると、有効成分・製造方法・用途について特許を取得します。存続期間は出願から20年。特許期間中は当該製薬会社だけが製造・販売できます。特許が切れると他社もジェネリック医薬品を製造・販売でき、価格が大幅に下がります。先発メーカーが研究開発コストを回収済みのため、ジェネリックメーカーは開発費なしで製造できるからです。

「特許の崖」とエバーグリーニング

製薬業界では主力製品の特許満了を「特許の崖(Patent Cliff)」と呼びます。リピトール(ファイザー)は2011年の特許切れ後、数ヶ月でジェネリックが市場の約80%を占めました。これを防ぐためのエバーグリーニング戦略(製剤方法・用量の新特許出願)は競争を制限するとして批判される一方、継続的な研究開発への投資を促す側面もあります。

患者へのインパクト

わたしが医薬品特許で特に考えさせられるのは、「命に関わる薬の価格と特許独占」という緊張関係です。TRIPS協定の強制実施権(第31条)はその一回答ですが、今もこの問題は現在進行形です。参考:WTO:TRIPS協定


本記事は公開情報をもとにした調査・解説であり、法的アドバイスではありません。

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