Huaweiが「Wi-Fi 7」特許レースで首位。LG・Intel・Qualcommを抑え、通信規格SEPの主導権を握る。
知的財産分析企業による2026年の調査により、Huaweiが次世代無線通信規格「Wi-Fi 7」の特許ポートフォリオで圧倒的なリードを保っていることが判明した。Huaweiは同時にWi-Fi 6についても首位を維持しており、無線通信標準必須特許(SEP)領域における確固たる地位を確立している。
Wi-Fi 7特許の所有数において、上位5社は以下の通り。1位Huawei、2位LG Electronics、3位Intel(前世代のWi-Fi 6では4位)、4位Qualcomm(前世代では3位)、5位MediaTek。この5社で全Wi-Fi 7特許ファミリーの約50%を保有している。
Huaweiの強い特許ポートフォリオ構築は、同社の長期的な標準必須特許(SEP)戦略の結果である。無線通信規格は、スマートフォン・ノートパソコン・IoTデバイスなど全世代にわたって採用される技術。各デバイスメーカーは規格準拠のため必然的にSEPを組み込む必要があり、Huaweiはこの「避けられないライセンス」のポジションを確保している。
競争環境において注目すべき点は、ランキングの変動である。Intelは前世代比で順位を上げたが、これはWi-Fi 7への設計投資が実を結んだことを示唆している。一方、Qualcommは順位を下げており、同社の無線通信特許戦略(特に5Gモデムとの連携)がWi-Fi 7ではIntelに後塵を拝しているとみられる。
さらに興味深い動向として、XiaomiがWi-Fi 6では28位だったランキングをWi-Fi 7では13位に急上昇させている。これは、中国企業がスマートホーム・IoT領域における特許投資を加速させていることを示す兆候である。
Huaweiのライセンス収入は極めて大きい。2024年度の特許ライセンス収益は6億3,000万ドルに達しており、Wi-Fi関連だけでも10億2,000万台を超えるコンシューマー機器がHuaweiの特許を下にライセンスされている。このライセンス収入は、同社の研究開発投資の重要な財源となっている。
Wi-Fi 7のSEP市場では、ライセンス形態にも変化が生じている。2026年1月、SisvelがWi-Fi 6とWi-Fi 7を統合する「Wi-Fi Multimode」ライセンスプールを立ち上げた。このプールは複数の特許権者をカバーし、Wi-Fi 7準拠製品につき1台あたり0.60ドルのロイヤルティとされている。
ただし、Sisvelプールが全Wi-Fi 7特許の約5分の1に過ぎないという点は、この市場の複雑性を物語っている。デバイスメーカーは複数のライセンサーと個別に交渉する必要があり、ライセンス透明性の欠如が依然として課題となっている。
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パテント探偵社 編集部
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