商標

コラム

スタインウェイのピアノ特許はとっくに切れている——それでもブランドが揺るがない理由

スタインウェイ&サンズが保有するピアノ製造技術の多くは、19世紀後半から20世紀前半にかけて特許化された。弦の張り方、響板の形状、リムの製造法——これらの主要特許はすべて、現在では存続期間が満了している。法的な独占期間は終わり、誰でもスタイ...
コラム

「色」を商標登録する——ルクルーゼのオレンジと色彩商標が成立する条件

特定の色を商標として登録し、競合他社の使用を排除することは可能か——この問いに対して米国連邦最高裁が肯定的な回答を与えたのは1995年のことである。それ以来、ティファニーブルー、UPSブラウン、クリスチャン・ルブタンの赤いソール、そしてル・...
企業分析

村上隆が「アート」と「知財」を意図的に組み合わせる理由——商標・著作権・ライセンス戦略の解剖

村上隆は現代アーティストとして国際的に認知されているが、同時に知的財産を事業の基軸に据えた経営者でもある。村上が設立したKaikai Kiki Co., Ltd.は、Mr. DOBや「お花(Flower)」をはじめとするキャラクターの商標を...
企業分析

バーキンは「形」ではなく「全体観」で守られる——エルメスのトレードドレス戦略と模倣品訴訟

エルメスのバーキンバッグは、世界で最も認知されたラグジュアリーハンドバッグのひとつである。しかしその法的保護は、特許でも意匠権でもなく、「トレードドレス(商品外観)」という概念に依拠している。バーキンの形状・素材・金具の組み合わせが、消費者...
企業分析

フェラーリ・ポルシェ・ジープ——クルマの「形」が商標になる条件と各社の権利化戦略

自動車メーカーが「形」そのものを知的財産として保護する時代が来ている。フェラーリのフロントグリル、ポルシェ911のシルエット、ジープの7スロットグリル——これらはいずれも、意匠権や立体商標として複層的に権利化されている。クルマの「外観」が商...
企業分析

ギブソンが「ギターの形」を商標登録しようとした15年——3D商標と立体形状保護の限界

15年以上の訴訟を通じて、ギブソンは自社の象徴的なギター形状——レスポール、フライングV、エクスプローラーの形状——を商標・トレードドレスとして保護しようと試みてきた。2025年3月に実施された再審判により、ギブソンは形状商標の一部について...