米国でクリエイター団体による大規模な著作権訴訟が相次いでいる。動画クリエイター企業のTed EntertainmentとGolffholicsが、Apple・OpenAI・Amazonを対象に、5800本超のYouTube動画を無断でAI学習に使用したとして提訴した。
Ted EntertainmentとGolffholicsは、5800本以上のYouTube動画がAI学習に無断で使用されたと主張している。これらの動画は、両企業が著作権を有する独自制作コンテンツである。
この訴訟がもつ意味は、単なる損害賠償請求にとどまらない。訴訟の行方いかんで、生成AI企業のビジネスモデルそのものが問い直されることになる。現在、OpenAIを含む複数の生成AI企業が著作権関連の訴訟に直面しており、この件もその一つだ。
法的な争点は複数ある。第一に、AI学習における「フェアユース」の解釈である。第二に、動画クリエイターが被った実損害をどう証明するかという問題もある。
Apple・OpenAI・Amazonのいずれも、大規模なコンテンツ学習を進めているという事情を抱えており、著作権規制強化への反発が予想される。米国の議会ではAI関連の著作権法改正案が複数提起されており、訴訟と並行して立法による「AI学習の著作権ルール」整備が進む可能性がある。
日本の特許庁や文化庁も同様の課題に直面しており、米国判例の行方は国内政策立案にも大きな影響を与えるだろう。
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パテント探偵社 編集部
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